書誌情報
論文名:
Effectiveness of a community-wide intervention for population-level frailty and functional health in older adults: a 2-year cluster nonrandomized controlled trial. /地域全体への介入が高齢者の集団レベルのフレイルと機能的健康度に及ぼす有用性:2年間のクラスター・非ランダム化比較試験
著者:
Seino S, Tomine Y, Nishi M, Hata T, Fujiwara Y, Shinkai S, Kitamura A.
対象
ヒト:
対象
一般健常者
性別
男女混合
年齢
対象数
10000以上
地域:
研究の種類・調査の方法
研究の種類:
種類1 (横断・縦断)
縦断研究
種類2 (介入・コホート)
介入研究
種類3 (前向き・後向き)
前向き研究
調査の方法:
介入の方法
アウトカム
予防:
予防 (高血圧症・心疾患・脳血管障害)
な し
予防 (高脂血症・糖尿病・肥満)
な し
予防 (がん)
な し
予防 (転倒・骨折・介護)
介護予防
予防
フレイル
予防
歩行時間
維持・改善:
維持・改善 (体力・廃用性萎縮)
体力維持・改善
維持・改善 (糖質代謝・脂質代謝・タンパク質代謝・骨代謝)
な し
維持・改善 (ADL・QOL)
な し
維持・改善 (心理的指標)
心理的指標改善
維持・改善
食品摂取多様性
維持・改善
認知度
図表
概要・結論
概要:
目的:これまでに,個人レベルでのフレイル予防効果を報告した介入研究は多くあるが,地域全体(集団レベル)でフレイルを予防/低減できるかどうかを検証した研究は皆無である.本研究では,大都市在住高齢者を対象として,2年間のフレイル予防のための地域介入が,集団レベルのフレイルおよび機能的健康度に及ぼす影響を検証した.方法:本研究では,アクションリサーチとクラスター・非ランダム化比較試験の統合デザインを用いた.都内A区の18の行政区のうち,A~Cの3地区を介入群,その他15地区を対照群とした.2016年7月に,層化無作為抽出された65-84歳の男女15,500名(介入群8000名,対照群7500名)を対象にベースライン調査(自記式郵送調査)を実施した.これに応答し,解析基準を満たす11,701名(介入群6009名,対照群5692名:有効回答率75.5%)を解析対象とした.主要アウトカムはフレイル該当率,副次アウトカムは身体活動・機能,食品摂取多様性,外出および心理・社会的機能,本介入プロジェクトの認知度とした.2年間の地域介入は,アクションリサーチの枠組みに基づいて実施された.結果:介入群では,ステークホルダーによる協議体が設立され,食品摂取多様性に関する広報活動やポールウォーキング活動,会食会などが定期開催された.介入群のフレイル該当率および身体活動,食品摂取多様性,外出および心理・社会機能の変化量には,対照群と比較して有意な群間差がみられなかったが,プロジェクト認知度は,対照群よりも介入群で有意に5.8%ポイント高値を示した.サブグループ解析の結果,A地区では週に150分以上の歩行者割合が対照群よりも3.9%ポイント有意に向上した.C地区では,週1回以上の運動実践者割合が2.1%ポイント,体力指標が0.1ポイント,多様な食品(10の食品群のうち7つ以上)を摂取する人の割合が2.0%ポイント,毎日の外出者割合が2.1%ポイント,対照群よりもそれぞれ有意に向上した.
結論:
本地域介入によって,プロジェクト認知度は介入群で有意に高まり,一部の地区では機能的健康度が集団レベルで有意に向上した.しかし,2年間ではフレイルを集団レベルで低減するには至らず,さらなる長期的な介入の必要性が示唆された.
エキスパートによるコメント:
取り組みの認知度は,地域特性に関わらず,比較的短期間で一様に高まった.一方,その後に集団レベルでの具体的な行動変容が起こるかどうかは,地域特性によって大きく異なることが明らかとなった.特に,社会経済状態の比較的低い地域では,地域全体への情報普及活動だけでなく,多機関連携によって個人や自主グループ等に積極的に働きかける重層的支援が必要不可欠である.
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評価選定・編集の考え方
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また、身体活動量・運動量の増加および体力向上による生活習慣病発症予防をアウトカムとする研究を対象にシステマティックレビューを行い、「健康づくりのための運動基準2006-身体活動・運動・体力-」(平成18年厚生労働省)策定に用いられた文献も掲載しています。
文献の領域
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病態別(予防もしくは改善)
呼吸器系
気管支喘息
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
その他の呼吸器疾患
脳・神経系
認知機能
脳血管障害(脳内出血、脳梗塞)
その他の脳・神経系疾患
精神科系
鬱(うつ)病
慢性疲労症候群(CFS)
その他の精神疾患
一般(ヒト)
生活習慣病の一次予防
体力維持・改善
介護予防
廃用性萎縮の予防・改善
転倒・骨折予防
日常生活動作(activities of daily living: ADL)の維持・改善
生活の質(quality of life: QOL)の維持・改善
心理的指標の維持・改善
一般(動物)
ラットを用いた研究
イヌを用いた研究
ウサギを用いた研究
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有酸素性運動
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持久性トレーニング
持久性運動
耐久力トレーニング
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バランス運動
バランストレーニング 平衡性トレーニング 平衡性運動
柔軟性運動
柔軟性トレーニング ストレッチ運動 ストレッチ
体力水準
体力レベル 身体機能水準 身体機能レベル 身体活動水準 身体活動レベル
身体活動
身体運動 スポーツ活動 スポーツ パフォーマンス
体力
身体活動能力 活動能力 身体能力 身体機能 身体遂行能力 フィットネス
トレーニング
訓練 鍛錬
レジスタンストレーニング
筋力トレーニング 筋力向上運動
日常生活動作
日常生活活動 ADL ADLs
余暇活動
レジャー活動 レクリエーション
総死亡
死亡者数 死亡数 死亡率 全死亡 全死亡者数 全死亡率
冠動脈危険因子
冠動脈リスクファクター 心血管危険因子 心血管リスクファクター
最大酸素摂取量
VO2max 最高酸素摂取量 VO2peak 有酸素能力 持久力 有酸素パワー 運動耐用能 心肺系体力
運動処方
運動療法 運動プログラム トレーニングプログラム
歩行
ウォーキング 散歩 ウォーカー
ジョギング
ランニング 走運動 ジョガー
生活習慣
ライフスタイル 生活様式
肥満
肥満症 過体重
CHD
冠動脈疾患 心血管疾患 心疾患
IHD
虚血性心疾患 心血管疾患 心疾患
収縮期血圧
最高血圧 最大血圧
拡張期血圧
最低血圧 最小血圧
座業的
身体不活動 不活動 非活動 無活動
自転車エルゴメータ
自転車駆動 サイクルエルゴメータ 自転車漕ぎ
運動負荷テスト
運動負荷試験 持久性テスト 持久力テスト
負荷量
ワークロード Watt数
運動強度
負荷強度 強度
耐糖能異常
インスリン感受性 インスリン抵抗性 高血糖
運動量・身体活動量
METs・時/週 kカロリー エネルギー消費量
高脂血症
高コレステロール血症 脂質代謝異常 低HDL血症
骨粗鬆症
低骨密度
高血圧症
本態性高血圧症
腹部脂肪症候群
内臓脂肪
習慣化
定期的 アドヒレンス 習慣性 継続性
筋力
パワー
高齢者
老齢者 老人
中齢者
中年者 中年
若齢者
若年者 若年
質問紙
アンケート 調査票
乳酸閾値
乳酸性作業域値 無酸素性作業閾値 換気閾値 VTATLT
乳酸閾値
乳酸性作業域値 無酸素性作業閾値 換気閾値 VT AT LT
相関関係
関連性 関係性
除脂肪量
除脂肪組織 筋量 筋サイズ
QoL
QOL 人生の質 生活の質 クオリティ・オブ・ライフ
インスリン
インシュリン
グルコース
ブドウ糖 糖
動脈硬化
アテローム硬化 アテローム
脳血管障害
脳梗塞 脳卒中
メタボリックシンドローム
糖代謝異常 代謝異常 腹部脂肪症候群 内臓脂肪
BMI
体格指数 Body Mass Index
罹患率
罹病率 有病率
体力テスト
体力測定 身体機能テスト 身体機能測定
マウス
ラット ネズミ
運動種目
運動様式 運動方法
運動強度
主観的運動強度 RPE Borg Scale
カテコラミン
アドレナリン ノルアドレナリン
介入前
ベースライン 運動前
訓練者
運動選手 鍛錬者 アスリート 競技者
認知機能
脳機能
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対象
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介入の方法
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